北海道縦断3日目(3)
〜暗闇に包まれる前に〜
富良野方面から美瑛に向かっていくと段々と日が陰ってきた。美瑛に向かう道は思ったよりも狭く、暗くなってくるとクマでも出てくるのではないかと少し心配になる。本当に真っ暗になったら熊鈴をつけようと心に決めていたが、なんとか大丈夫だった。途中で、キタキツネが道路を横切っていったのを見て北海道らしさを感じた。
美瑛の市街地へと向かっていくと、その途中には広大な農地が広がっている。きっと昼間に走ったら素晴らしい景色なんだろうなと、うっすら見える美瑛の景色を見ながら考えてみる。こうやって夜に自転車で走っていると特に思うことだが、昼と夜では同じ場所でも全く別の場所のように感じるものだと思う。
18:30に美瑛駅に到着。凛とした雰囲気でなんだかお洒落な感じだ。これまで泊まってきたところよりも標高が高いからか、いくらか肌寒い。カレーうどんピザが食べられるレストランは駅の反対側のすぐ側にある。
〜カレーうどんピザ〜
そして気になるカレーうどんピザが食べれるお店「KOERU」へ。美瑛駅と同じくなんだかお洒落なオーラが出ている。今日はここに来る為に1日走ってきたと言っても過言ではない。
早速、カレーうどんピザを頼むが、サイズが思ってたよりも小さめだったのでオムライスも一緒に頼んだ。こちらは逆に大きめのサイズだったけど、美味しかったので問題なく完食。
カレーうどんピザはうどんがチーズにも見えて、一見普通のピザかと思うほど。しかし、食べてみると本当にカレーうどんがトッピングされているのがわかる。意外とこの組み合わせはありな感じ。うどんは少し落ちやすくてお皿に残ってしまうのだが、最後にそれを食べてみると当たり前ながら普通にカレーうどんだった。またいつか食べたい。
〜アットホーム〜
今日泊まる宿に着いたのは20:00。チャイムを鳴らすと宿の方が快く出迎えてくれた。最初、サイクリングイベントに参加の方ですかと聞かれた。どうやら、今日は美瑛センチュリーライドというイベントが行われていて、他の宿泊客の中にはイベントの参加に伴って宿泊をされている方もいるらしい。天気も良かったし、きっと最高のイベントになったことだろう。
この宿は「陽だまり」というところだったが、ここではアットホームな感じで過ごしやすかったし、色々と宿の中が面白かった。例えば、トイレにドアの裏にデジタルフォトフレームが掛かっていて美瑛の風景写真が音楽つきで観れたり、部屋の名前が「がん太くん」とか「くろい子」とか謎な名前ばかりだったり、室内用のプラネタリウムが置いてあったり。
この知恵の輪を解くと何かもらえるらしかったが、少しやってみたものの解けなかった。アットホームな雰囲気の中、富良野ワインを飲んだり、洗濯したりしてから就寝。きっと明日の朝は冷え込むことだろう。
昨日、今日と1日大体200kmを走ってきたが、明日は稚内まで300kmほど走る予定だ。なんとか行けるだろうと思ってはいるが、決して楽に走り切れる距離ではない。それなりに気合いを入れていかないと稚内までは行けない。200kmならギリギリ観光気分で走れるけど、300kmだときっとそうもいかないだろう。