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北海道縦断5日目(3)

北海道縦断5日目(2) - 乗鞍ヒルクライムへの道(仮)

〜シャケを喰らいながらのWelcome〜

19:30にライダーハウスみどり湯に到着。入口に入ると大きな木彫りの熊がお出迎え。宿泊料はたったの1000円。受付でおばちゃんにみどり湯別館のWさんと礼文岳で会ったことを話すと、それだけでわかってくれた。手続きを済まして、先に銭湯に浸かっていくことにする。銭湯の入口に入ると、番台にはさっきとは違うおばちゃんが立っていた。みどり湯のお湯は熱いという情報を聞いていたが、実際に浸かってみると想像以上に熱かった。ただ、そのぐらいの方が疲れが抜けていく感じがしてこの時はちょうど良く感じた。他の宿泊客も一緒に入っていたが、銭湯の常連さんが熱かったら水の蛇口をひねってねと代わる代わるアドバイスをしてくれる。多分、熱くて入れない人もいるのだろう。ライダーハウス併設のこの銭湯では日常の光景なんだと思う。

銭湯から上がると、番台のおばちゃんがライダーハウスの方の受付にいたおばちゃんに代わっていた。受付の時に、「やまげら」でジンギスカンが食べたいと話したのを覚えてくれていて、そこまでの道順と魔法の言葉を教えてもらった。その言葉をお店の人に伝えると、羊肉を1.5倍にしてくれるとのことだった。そして、21時までにはライダーハウスに戻ってきてねと言われた。

〜羊 VS 鹿〜

「やまげら」までは歩いて行ける距離だったので、そのまま徒歩で移動する。1回、同様の名前のお店と間違えそうになったが、問題なくお店まで到着。店内に入る時に、みどり湯のおばちゃんから教えてもらった魔法の言葉を伝えると羊肉を1.5倍にしてくれた。それ以外に、鹿肉と赤ワインとコーラを合わせたカリモーチョも注文した。

そして遂に待望のジンギスカン登場。脂身のある羊肉と違って、鹿肉は赤身のみだった。羊肉も鹿肉も臭みがあるんじゃないかと思っていたが、どちらもそんなことはなくめちゃくちゃ美味しい。羊と鹿、どちらが美味いか食べ比べてみてもどちらも美味くて決着がつかない。ジンギスカンってこんなに美味いのかと、正直なところ結構感動してしまった。この旅の中で食べたものの中で、これは特に別格で美味しかった。グルメ方面はもうこれだけでも大満足。一緒に頼んだカリモーチョとの相性もよかった。

〜ミラーボールが回る夜〜

ライダーハウスに戻ったのは、21:00の少し前だった。既に自転車とバイク、1人ずつの宿泊客がいた。今日の宿泊は5名とのことだが、残りの2名は飲みに出ているとのことで、もう少し待ってから集合写真を撮ることになった。全員が揃うまではいるメンバーで色々と話をしていた。昨日どこに行ったとか、これからどこに行くとかそんな会話。しばらくすると、残りの2名が戻ってきた。2人は一緒に旅をしているのかと思っていたが、ここが初対面でそのまま飲みに行っていたとのこと。1人はバイク、もう1人は公共の交通機関を使って旅をしているとのことだった。

そして、全員が集まったので集合写真を撮ることになった。みどり湯のおばちゃんの仕切りで、まずはおばちゃんのカメラで1枚撮ったあと、5人のそれぞれのカメラで順番に撮ってくれた。その後は照明が落ち、何故かミラーボールが回り出すという超展開となった。宿泊客が5人に満たないとしらけてしまうのでやらないとのことだったが、5人以上だと何やらイベントが始まるらしい。1人でも欠けていたら催行されなかったことを考えると、なんだか感慨深い。

まず、最初の内容は自己紹介だった。名前、年齢、地元のこと等、それぞれ自由に自己紹介をしていく。ステージが用意されており、スポットライトに照らされながら自己紹介をしていくが、自分はトップバッターだった。郷に入れば郷に従えということで、何を話せばいいのかよくわからなかったが、とりあえずどんな経緯でここにいるのか等、適当に話をさせてもらった。そのような感じで時計回りに自己紹介をしていき、全員の自己紹介が完了。2人は年下、2人は年上、自分はちょうど真ん中だった。

自己紹介が終わると、おばちゃんから5人で肩を組むように指令が出て、言われるがままにしていると目の前に歌詞の書かれた垂れ幕が降りてきた。そこにはこう書かれていた。「大空と大地の中で/松山千春」。せっかく北海道を旅しているのだから、この曲をカラオケでみんなで歌って、そして覚えて帰ってもらうということらしい。とにかく音楽が鳴り出すので、もう歌い始めるしかないのだが、多分、年下の2人はこの曲のことは知らないと思う。すぐ隣にいた学生さんに試しにこの曲を知っているかと訪ねてみると案の定知らなかった。松山千春の性別を知っているかどうかすら怪しい。時に強引さというものは、その周囲の人間に大きな影響を与えることがある。そういったものが、時に忘れられない記憶になる。きっと、この曲を知らなかった人も、この曲とみどり湯のおばちゃんのことは、強烈な記憶として一生忘れることはないのではないかと思うと、おばちゃん良い旅の思い出をありがとうという結論に至った。

その後は、100円のカンパで焼酎を飲みながら談笑し、夜はふけていった。話をしていると旅で出会った共通の知り合いとかがいて面白い。同じところに行っていれば共感し、自分の行っていない旅には耳を傾ける。その様子は、お互いの旅を持ち寄り、それぞれの旅を補完するかのようだった。人と話をすれば、自分の感じたこともより強い印象をもって心に残る。意識してか無意識でか、ライダーハウスや旅の先々での旅行者同士の会話には、そういった側面も少なからずあるのだろうと思う。また、情報を共有することで影響を与え、与えられ、旅の行き先が変わることもままある。その時、行かなかったとしても、将来の火種になるのかもしれない。旅はきっと、どこか未完で終わる。だからまた旅をしようと考えたり、旅を出ようとするのではないだろうか。

最盛期には50人程が1度に泊まることもあるらしい。その時はまさに大合唱、きっと大盛り上がりとなることだろうと思う。ついに明日は最終日、宗谷岬に行ってこの旅は終わりを迎える。

ルート:礼文島
走行距離:60km
獲得標高:50m

北海道縦断6日目(1) - 乗鞍ヒルクライムへの道(仮)

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