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アイアンマン完走への道

アイアンマン

ー前書きー

 来年以降のアイアンマンジャパンの開催は現段階ではまだ未定ですが、完走するまでに必要だったことをメモとして書き残しておきます。今後、レースに出てみようと考える方の参考になれば良いなと思います。振り返ってみると、アイアンマンを完走する為に必要なポイントは大きく分けて次の5つがありました。

 1.参加する動機があるか
 2.休みを確保できるか
 3.費用を捻出できるか
 4.参加資格を満たせるか(JTU会員登録・完走実績)
 5.完走するのに十分な練習ができるか

1.参加する動機があるか

 アイアンマンジャパン北海道のことを知ったのは、2014年9月にロードバイクで北海道縦断をした時でした。その時、トライアスロン自体はやっていたものの、出たことがあるのはスプリントだけでした。スプリントの距離が25.75km(スイム0.75km、バイク20km、ラン5km)なのに対し、アイアンマンは226km(スイム3.8km、バイク180km、ラン42.2km)と10倍近い距離です。最初はとてもじゃないけど完走できないだろうと思ったのですが、制限時間が17時間ということを踏まえて考えてみると、もしかしたら完走できるかもしれないと思いました。もう一度北海道に行ってみたいという気持ちと、トライアスロンの規格で最も長いアイアンマンに一度参加してみたいと言う気持ちが決め手となって、エントリーすることに決めました。

 動機は人それぞれだと思いますが、後述する理由も含めてアイアンマンは参加するだけでも割と困難です。ですが、気持ちが強ければ強いほど何とかできる確率は上がります。参加する為のハードルもまた人それぞれですが、それを乗り越えていく為には物事を調整する力というものも求められます。その力の原動力として、やはり気持ちが大切になってくるのではないかと思います。

2.休みを確保できるか

 アイアンマン・ジャパン北海道への参加には、金・土・日・月の4日間の休みがどうしても必要でした。何故、金曜日に休みが必要かというと、選手説明会への出席と選手登録を行う必要がある為です。その為、遅くとも金曜日の昼過ぎには現地に到着していなければなりませんでした。そして、土曜日にはトランジションの準備やスイム試泳会があり、日曜日はレース本番です。レースは夜遅くまで行われますので、バイク等の回収は原則として月曜日に行うことになります。よって、最低でも4日間の休みを確保しなければなりませんでした。
  
3.費用を捻出できるか

 あんまりこんなことを書くのもどうかとも思うのですが、アイアンマンに参加する為には最低でも25万円程度は必要になると思います。この費用が捻出できるかというのも重要なポイントです。
 
 

 住んでいる地域によっても違いますし、いくらか節約できる点もあると思いますので一概には言えませんが、今回のアイアンマン・ジャパン北海道に参加する際、絶対に必要な費用だけを抜き出してもこれだけ掛かりました。加えて、詳細は次項で書きますが、現時点で参加資格を満たしていない場合には、それを満たす為の費用も発生する点にも注意が必要となります。

4.参加資格を満たせるか(JTU会員登録・完走実績)

 アイアンマン・ジャパン北海道では、選手登録の際にJTU(日本トライアスロン連合)の会員証、及び、オリンピック・ディスタンス以上の距離のレースで完走したことを証明する書類の提示が必要でした。前者は現在未登録であっても、5,000円前後の登録料を納めることで条件を満たせる為、それほど問題にはならないかと思います。しかし、後者の完走実績がない場合には、選手登録の日までにオリンピック(スイム1.5km、バイク40km、ラン10km、の合計51.5km)以上の距離のレースに参加して確実に完走しておかなければなりません。

 私の場合は、スプリントしか完走したことがない状態でしたので、本番までにオリンピックのレース2つにエントリーし、完走実績の条件を満たすようにしました。よくあるパターンとして、台風でレースが中止になったり、波や潮の流れでスイムが中止になったりといったことがありますが、そのような仕方のない事情がある場合においても一切参加資格についての救済措置は取られません。その為、確実に完走しなければならないことを考えるとどうしても2つ以上のレースにエントリーせざるを得ないと思います。そういった不確実な要素があるとなかなか気持ちの面でも落ち着かないので、エントリー前に完走実績を満たしておくことが1番だと思います。

5.完走するのに十分な練習ができるか
   
 アイアンマン・ジャパン北海道に出ることを決めたのは2015年1月でした。それからは、8月の本番に向けて、完走する為の練習を8ヶ月続けてきました。

 

 2015年1月から8月までの練習量はこのような感じです。制限時間17時間に対して、この練習量でのリザルトは15時間15分32秒でした(スイム1時間19分7秒、バイク7時間18分27秒、ラン6時間17分49秒、トランジション:スイム→バイク10分3秒・バイク→ラン10分6秒)。練習量が多いか少ないかで言うと、他の参加者の方と比べてかなり少ないかもしれません。しかし、実際にアイアンマンを走ってみて、少なくともスイムとバイクの練習量は十分だったのではないかと思っています。ランはもう少し練習量が多い方が良い結果が出たかもしれないと思う部分もありますが、完走が目的であればこれでも問題はありませんでした。

 これは、1ヶ月にスイム5km、バイク500km、ラン45kmの練習を行えば、完走することができるという1つの答えです。人によって得意な種目も違えば目標とするタイムや年齢も違うので、答えは参加者の数だけ存在すると思いますが、1つの参考になればと思います。とにかく練習をする時に気をつけたことは、得意な種目(バイク)を必要以上に伸ばさずに不得意な種目(スイム、ラン)をなんとかするということ、3種目の練習の頻度に偏りをつくらないこと、可能な限り1度の練習に2種目以上を取り入れること(バイクの後にラン等)の3つでした。平日の夜であっても、工夫次第で3種目練習することもできなくはありません。何人かで練習できると尚良いのではないかと思います。

ー総括ー

 今回、アイアンマンジャパン北海道に出てみて思ったことは、このレースに関しては完走者全員が勝者であったと言えるのではないかということです。完走できなかったとしても、それまでの道のりを考えるとチャレンジしたことに対して大いに賞賛を贈るべきでしょう。そして何よりレースのスケールの大きさには本当に驚かされました。このレースに参加して完走できたことは、とても大きな意義がありました。

 17時間という制限時間も絶妙な時間だと思います。準備次第で完走するチャンスが十分に見込める時間です。そして、今回のレースの完走率は85%でした。このパーセンテージを見て、思ったよりも多いとは思わなかったでしょうか。何かのレースで1番になる確率は1%前後ですが、アイアンマンに参加して完走する確率は85%あるのです。もし今は困難だったとしても、いつか機会に恵まれるのであればチャレンジしてみるのも面白いのではないかと思います。

 多少なりとも、今後アイアンマンに出たいと思う方の参考になれば幸いです。

以上です。