北海道自転車旅(道東・桃岩荘編)その4
【4日目 佐呂間~紋別~興部~雄武~歌登】
今日は佐呂間から歌登までオホーツク海沿いに北西にひたすら走る。そんな1日。
ライダーハウスの朝食。目玉焼きが北海道なのと梅干のお皿が帆立型なのがポイント。出発する時には大きな旗を振ってお見送りして頂いた。少し恥ずかしいような気もするけど、ここまでして頂くとお別れするのが一層寂しくなる。色んな話を聞けたし、とても良い宿でした。こういうお見送りの仕方をしてもらったのは初めてだったけど、北海道のライダーハウスやユースホステルだと結構あるんじゃないかな。多分。まずは巨大なカニの爪と揚げたてのかまぼこを目当てに紋別を目指す。
サロマ湖の湖畔沿いを走っているとSLの宿というのを発見。配線になって使われなくなったSLをそのままライダーハウスとして利用しているらしい。シャワーもあるみたいだし格安で泊まれるみたいなのでこういうところに泊まるのも面白いのかもしれない。駅舎もそのまま残っててそこに泊まることも可能。そのまましばらく走っていると進行方向に超でっかいカニの爪が見えてきた。
紋別に到着。巨大なカニの爪はオホーツク流氷館の近くにそびえたっていた。思ってたのよりもずっと凄い。想像を上回る大きさに唖然。こんな巨大なカニが海から出てきたら人々は恐怖のどん底に突き落とされると思う。ただ、きっと早々にやっつけられて缶詰にでもされてしまうんだろうな。やっぱり観光名所になっているみたいで写真撮影している人が他にもいた。ここで突然、震災の関係で旭川から物資を運びに来ているという2人組に話し掛けられる。しばらく雑談をしていたら一緒に写真を撮ろうという話になってカニの爪の前でダブルピースして記念撮影。今見てみるとシュールな感じだけど、結果的にいい思い出になった気がする。元気にしてるかな。
氷を割って進むガリンコ号。今はガリンコ号Ⅱが現役みたいなのでこちらは初代のものだと思われる。スクリューで氷を砕くらしい。
ちょうど昼時なのでかまぼこの前に海鮮丼を食べることに。
テーブルで調理ができるようになっていた。ボタンエビも頼んだので自分で焼きますかと聞かれたけどそれだけ焼くのもなんだかあれだったので調理してもらった。
カニいくら丼とボタンエビとカニの味噌汁。一昨日のホテルの夕食バイキングにあったカニの味噌汁が異様にうまかったのでまた飲みたくなってしまった。海鮮丼はどこにいってもクオリティが高い。さて、お次は大本命のかまぼこ。
そんなに離れてなかったのですぐに到着。
カマボコは種類がたくさんあってケースから好きなものを自分で選べるようになっている。レジに持っていくとその場ですぐに揚げてくれ、2階の飲食スペースで食べれるようになっていた。カニマヨボール、チーズボール、タコボールの3つをチョイス。
よくある小さな個別包装の袋に入ってる醤油で食べるようになってるんだけど、醤油をとって席まで持ってくと、常連客っぽいおじいさんが全自動で有無を言わさず醤油の袋を針で刺してカマボコにかけてくれた。お心遣いはありがたかったけど空いた穴から醤油が縦横無尽に飛び散ってお盆の上が大惨事に。ちなみに写真は原状復帰した後のもの。肝心のカマボコはこれまで食べたカマボコの中で1番美味しかった。またもし紋別に来る機会があったらここのカマボコは必ず食べたい。腹ごしらえが済んだら次はデザートということで今度は興部(オコッペ)のアイスを目指して出発。オコッペとか雄武(オウム)とか北海道は面白い地名が多い。大抵はアイヌ語が基になっているらしいけど、この日に通った地名で風烈布(フウレップ)っていうのもあって何とも言えないかっこよさを感じた。「どこに住んでるの?」って聞かれたときに、「フウレップ」とか言ってみたい。
しばらく走ってオコッペアイスの店に着くと何と休みだった。これは諦るしかないかなと思ったけど、駄目元で近くに道の駅に寄ってみることにしたら売っていて良かった。これもカマボコに負けじと美味しかった。現地の方のおすすめ情報の精度は凄い。
続いては雄武の道の駅へ。元々寄る予定はなかったけど、大分疲れてきたし今日の目的地の歌登まではまだ多少距離があったので休憩することに。
雄武名物の蕎麦。時間も押してきているので名物が蕎麦だったのはとてもありがたかった。これで最後まで走り切れる。
時間が押してきているので長居はできないと思っていたけど、展望台があったのでエレベーターで昇ってみた。オホーツク海と雄武の町が良く見える。
歌登方面への分岐の手前にセイコマがあったので最後に飲み物を補給。震災食後なら欠品だったはずのヨーグルトが入荷されてきてた。分岐を曲がると山道にとなりしばらくヒルクライム。段々と日が沈んでいき、ホテルに着く頃にはもう真っ暗だった。
ホテルの夕食、今日は毛ガニ。やっぱり北海道を旅しているとカニの比率が高くなりがちだなと思った。北海道あるある。割とリーズナブルなのにどの料理もクオリティが高かったし、温泉も良くていいホテル。溜まってきている疲れを大分減らすことができたような気がする。インスタ映えしそうな巨大な牧草ロールの近くで写真を撮れる場所もあったりして中々工夫を凝らしていて面白いなと思った。事前に調べた限りだとオホーツク海沿いってあまり宿泊施設や観光名所がなさそうで、稚内まではひたすら走るだけになりそうだななんて思っていたけど全然そんなことなく、各町にはそれぞれ特色があって想像していたよりもずっと良かった。昨日、色々と教えて下さったライダーハウスの皆さんには本当に感謝しないと。なんだかこの日は食べ物の写真ばかりだ。
本日の走行距離:166km
~続く(おそらく)~