乗鞍ヒルクライムへの道(仮)

Rule#32:Enjoy the Little Things.

北海道縦断6日目(1)

北海道縦断5日目(3) - 乗鞍ヒルクライムへの道(仮)

稚内の朝はカツゲンから〜

この日は6:30に出発、宿を出たのは1番乗りだった。まだ寝ている宿泊客を起こさないよう静かに準備を済ませてガレージの自転車のもとへ。空気圧を確認すると、少し低かったのでCO2ボンベで空気を入れることにした。ボンベにバルブを締め、いざ空気を入れ始めると破裂音がし、バルブの中から輪っか状のゴムが外に出てしまった。そのままの状態で空気を入れてみようか迷ったが、空気圧は走行に大きな問題があるほど下がっていた訳ではなかったので、空気を入れることを諦めてそのまま出発することにした。

このトラブル、最終日で幸いだったのかもしれない。

朝食は宿の近くにあったセイコーマートでパン等を買って済ました。昨日、Wさんと話していた時に話題に上がったご当地乳酸菌飲料カツゲンも買って飲んでみた。味は教えてもらっていた通り、ピルクルのような味だった。昼食は宗谷岬でホタテラーメンの予定。

〜ゴールに続く1本道〜

ここから先は、海岸線を通る道に入ってしまえば1本道。ただ、ひたすら長い長い海岸線を走ることになる。途中で稚内空港への分かれ道を通り過ぎる。あと数時間後には、稚内空港から静岡へ帰ることを考えると、この海岸線をいつまでも走っていたい気もした。連日の疲れもあってか、あまりスピードも出ないのだが、時間にも十分な余裕があり、宗谷岬というゴールを急ぐ必要はない。この辺りまで来ると日本最北端の◯◯という文字を色んなところで目にするようになる。それを目にする度に、もう少しで宗谷岬なのだと改めて考える。

30kmほどの宗谷岬への道のりは思いのほか長く感じられた。道中、同じ宿だったライダーの方に追い抜かれた。挨拶をしてくれたのでこちらも返す。北海道に来てから当たり前になってきたこのやり取りも、今日を最後に終わってしまう。

昨日くらいから宗谷岬というゴールをどのようにとらえるべきなのかと考えていたが、この頃にはゴールは旅を終わらせる区切りのようなものだと考えるようになっていた。旅にも慣れ、このまま時間さえ許せばいつまでも旅を続けられそうな気持ちになっていた。そうであるならば、それは終わらせなければならない。

〜そしてゴールの宗谷岬へ〜

そして、8:00に宗谷岬に着いた。これで、無事に北海道縦断達成〜。

本当に色々な出来事があった。6日間だったけど、なんだか1ヶ月ぐらいに感じられた。全然出発する前の予定通りに行かなかったが、これだけうまくいってないのに思いのほかうまくいってるのも考えてみると面白い。

混雑時には写真撮影で人が並ぶことがあると聞いていたが、平日だからか、人はほとんどいなかった。偶然居合わせた方と話をしていると、向こうから写真を撮りますよと申し出て下さった(とてもいい写真を撮って頂き、本当に感謝している)。

これより、西には日本海が広がり、東にはオホーツク海が広がる。天候に恵まれればサハリンも見えるらしい。

近くには、間宮林蔵の像も立っていた。しばらく余韻に浸っていると、ふとフェリーで聞いた宗谷岬の歌が頭をよぎる。

さて、これで北海道縦断という目的は達成できた訳だが、4日目の稚内に着いた時、5日目の礼文島から出向するフェリー、それぞれの印象が強すぎたせいか、宗谷岬を旅のハイライトにするには少し印象不足な感じもあった。達成感はもちろんあるのだが、思っていたよりこみ上げてくるものは少ない。どうもサガレンで会ったママチャリの彼が語っていたようなニヤニヤが止まらない状態とは程遠いような気もする。何かのゴールというのは、時にそのようなものなのかもしれない。

ここで、宗谷岬名物のホタテラーメンのことを思い出し、日本最北端の食堂で昼食をとることにした。

北海道縦断6日目(2) - 乗鞍ヒルクライムへの道(仮)

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