北海道自転車旅(道東・桃岩荘編)その5
【5日目 歌登~浜頓別~猿払~稚内】
ホテルで朝食を食べて出発。前日までの疲れがどっと出て、この日は最初から満身創痍だったような気がします。このホテルの近くには記念撮影用の牧草ロールが置いてあるスペースがあったりして、なんだか北海道らしくて面白いアイディアだなと感じた。
セイコーマートはまだ震災の影響でほとんどものがなかったけど、店内で調理するものについてはこの日から提供できるようになったみたい。まだ店頭には並んでなかったけど店員さんが声を掛けてくれて出来上がったばかりのカツ丼を手渡してくれた。まだカツ丼しかなくてごめんねと言われたけど、むしろカツ丼さえあればいいと思った。それくらいこの時のカツ丼は美味しかったし、震災から徐々に復興していく様子がこんなところからも見て取れて少し明るい気分にもなった。
ここは猿払にあるエヌサカ線と呼ばれるところ。地平線まで一直線の道が続いてます。
牛がたくさん。
宗谷丘陵では風力発電の風車が立ち並ぶ。
人生で2度目の宗谷岬。
熊出没注意の看板も懐かしい。
前回も食べたホタテラーメン。今回は登ったところにあるもう一軒のラーメン屋にしようと思ってたけど、お休みだったのでこちらへ。でもそれで良かった。普通だったら残念なことでも残念じゃないことって結構あるもので、割と世の中よくできてると思う。ご主人とひさしぶりに対面した時に前回来た時のことをよく思い出して何だか嬉しくなった。来たのが2回目ということを話すと記念にとボールペンを頂いた。「次回はベンツでお嫁さんを乗せてきてね。いつまで続けていられるかわからないからできれば早めに。」と言われて、「それはいいですね。」と答えた。その後の「その気になれば何だってできるよ。」という言葉を聞いた時、本当にそうかもしれないと思えた。次に宗谷岬に来る時もここでホタテラーメンを食べれたらいいな。
再び宗谷丘陵。牛がたくさんいる。
最北の宿、みどり湯に到着。おばちゃんも懐かしい。前回来た時に食べに行った近くのジンギスカン屋さんが美味しかったので、今回も行きたかったんだけど残念ながらお休み。更には銭湯もお休み。どこか他に食べるところがないかおばちゃんに聞いたんだけど、何故かすき家推し。もうちょっと北海道感のあるところが良いなと思ったんだけど、後で学生ならリーズナブルなところがいいかと思ったとおばちゃんから言われて妙に納得。しかし学生より一回りくらい上だったり。他の宿泊者からも似たようなこと言われたから自転車乗る格好してると何歳かよくわからなくなるんだろうなと思った。
ジンギスカンを諦めてタコしゃぶに。近くに温浴施設もあったので良かった。
宿に戻るとやっぱりミラーボールが回り出して宿の皆さんと松山千春を大合唱。こういうのも、今はおばちゃんが続けてくれているから文化として残ってるけどこの先はどうなっていくのかなというのは少し考えてしまった。前回来た時に泊まった別のライダーハウスが営業をやめてしまっていたりと短い間でも変化は確実に起こっている。何でもそうなんだろうけど、全てのことは絶えず流れ続けているので、今普通に体験できていることももしかしたらかろうじて残っているものだったり、何かの拍子に大きく変化したりなくなってしまうことなのかもしれない。そこら辺をどう考えるのかっていうのは割と大切なことのような気もする。
次回に続く。