乗鞍ヒルクライムへの道(仮)

Rule#32:Enjoy the Little Things.

北海道自転車旅(道東・桃岩荘編)その8

最終日の朝が来た。

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桃岩。

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トンネルを抜けて港に着いた。もう桃岩時間じゃなくて普通の時間。桃源郷から帰って来た。

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これで礼文島ともお別れ。

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フェリーに乗り込むと桃岩荘名物のお見送りがはじまる。

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ヘルパーさんと他の宿泊客の皆さん。出航するまでずっと続く。

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出航してもずっと。「行ってらっしゃい」「行ってきます」「また来いよ」「また来るよ」を見送る側と見送られる側でずっと交互に言い続ける。見えなくなっても声が届かなくなるまでそれが続く。

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そういったやり取りが終わると、少しみんな気持ちが礼文島から離れる。明日からまた気持ちを切り替えて頑張ろうか、とかそんな声が船内からは聞こえてきた。

さて、そんなフェリーの中で最後にたまたま宿泊日が一緒で「愛とロマンの8時間コース」も一緒に歩いた大学生と話をしていた。桃岩荘では色んな独特なルールがあるけど、その中の一つに桃岩ネームというのがある。時と場合によってヘルパーさんがつけてくれたり、他の宿泊者の方がつけてくれたりするいわゆるコードネームみたいなやつだ。そういえばお互いその桃岩ネームというやつがないなという話になったので記念にお互いにつけてみた。

 

ISSA、またどこかで。万が一この記事見つけたら教えてね。

 

「愛とロマンの8時間コース」を歩いた日の夜、桃岩荘の売店で桃岩荘Tシャツを買ったのだけど、なかなか気に入ってる。押し入れに眠ってるけど、これを見るとこの時のことを少し思い出す。

 

おわり。

 

〜あとがき〜

 

震災での停電トラブルの他にもパニアバッグがいきなり壊れて補修が必要になったり、今振り返ると本当によく無事に予定通りに北海道をまわれたものだなと感慨深く思います。

こういったイレギュラーな判断や対応が必要な時、人によって対処の仕方は様々です。その場その場で何が適切か考えて行動することになりますが、色んな物の尺度があり、その中でどうバランスをどう取るかというのはとても難しいことだと思います。うまくいくこともあれば、とった行動をあとで後悔することもあるかと思いますが、大事なのはその時々でしっかり何が良いか考えて、その中で取れる最善の行動をすることなのだと感じます。

北海道を自転車で旅するのはこれが2回目で、予想外なものも含めて様々な体験ができたように思うのですが、1回目の時と比較して確信をもって感じたことがありました。それは純粋な感動というものに関しては1回目にはどうしても敵いそうにないということでした。

知らないことや経験したことのないことの多さだったり、新しく入ってくる情報、自分の生活圏とは違うところにいる人達との交流だったり。1回目の時はあまりにもそれらが多過ぎて、新鮮すぎて毎日毎日消化しきれないような感覚を覚えました。一つ一つの出来事が、一瞬一瞬がめちゃくちゃ面白かったんですね。2回目が劣るとかとは少し違うのですが。

なので、「新しいことをやってみる」ということはそういった点において「とても価値のあること」なのだなと思いました。普通に生きていると段々と新しいことは自然と減っていくことを考えると、より希少性は増して、時にとても重要なことになるのではという予感すらします。捉え方次第では同じことでも「新しいこと」にできますし、「新しいこと」に気づいたり触れたりしていける仕組みを作れると良いなと思います。言うほど簡単ではないけど、考えたりやったりしてみる価値はあるかもです。

 

とりあえず今回「ブログを書き切る」ということをやってみて、長らく気になっていた喉の小骨が取れたような気がしました。広大なWebの片隅に記録を残してみる試みはかろうじて成功です。

 

以上です。